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テレビをやめて、1年。 [一日一歩前へ!]

以前、外国人の友人と話していて奇妙に思ったことがありました。

同じくらいの年齢で学歴も似ていても、政治や外交に対する興味や知識の水準が
日本人とは比べ物にならないほど高い。
ヨーロッパに限らずどの国もそういう印象でした。

わが家は家族の中で政治の話が当たり前にあるような環境でしたから
政治のニュースは日頃から見ているなど、関心が少しはあった方だと思います。
それなのに外国人と話していると自分が何も知らないことを痛感し、
とても恥ずかしいと思いました。

なぜ日本人は政治に対する関心が低いのだろう。
男女・年代別に見ると10代・20代の女性が最も関心を持っていないそうですが
年代が下ると、政治に対する関心がどんどん低くなるのはなぜだろう。

理由がわからず、納得できるような答えにも出会えずに
奇妙な感じとともに漠然とした疑問として長い間残っていました。

その時は既に若者の政治離れが問題だと言われていました。
その「若者」の一人として、確かに問題だと思いつつも
次第に多くの人と同じように無関心になっていってしまいました。

政治的無関心の理由として、「政治がおもしろくない」のが理由等と言われました。
要するに歯止めをかけるような対策を講じることが
誰にもできなかったのでしょう。

わたくし自身は、高校生の頃に政治番組を好きで見ていた自分が
なぜ全く無関心になってしまったのかが、よくわかりませんでしたが、
「政治がおもしろくない」というのとはちょっと違和感がありました。

恐らく、なぜ政治に興味を持つことができないのか明確に分かっておらず、
それを「おもしろくない」という言葉で表した部分が
あるのではないかと思います。

その約10年後、現代史の本を読んでいるうちに
戦後の占領期に行われた諸政策の存在を知りました。
これは米国の公文書に記載があるのですが、
「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」といいます。
直訳すると「日本人に戦争に対する罪悪感を持たせるための宣伝計画」です。

アメリカは日本の強さを脅威に思い、「日本国が再び米国の脅威となり
又は世界の平和及び安全の脅威とならざることを確実にする」ことが
必要と考えました。
表向きは”日本の民主化を促進する”ため、
憲法改正、公職追放、東京裁判、戦争中に日本が行ったよりもはるかに過酷で、
しかも秘密裡に行われた言論統制と検閲など、
書ききれない程のありとあらゆる政策が行われました。
その中に3S政策があります。

3Sとは
 Screen(映画、テレビ)
 Sports
 Sex
それぞれの頭文字をとったものです。
目的は、娯楽としての3Sの浸透です。

アメリカの娯楽を日本に浸透させ、大衆の関心を娯楽に向けることで
愛国心や政治への関心を削いでいくためにこれを実施しました。

3S政策は後に韓国でも、全斗煥大統領自らが
民衆の目を政治や社会の問題からそらす目的で行ったようです。
全斗煥大統領はソウルオリンピックの誘致、プロ野球の創設、
映画法改正による表現の自由の緩和と外国映画輸入やポルノ映画制作の解禁、
それまで禁じられていた性産業を許容した人物です。

果たしてアメリカが日本で行った政策の効果はいかほどだったでしょうか。
戦後65年経ったいまの日本の社会全体を見れば、明らかです。

わたくしがテレビを捨ててもうすぐ1年です
(その前の10年もほとんど見ていませんでしたが)。
映画も全然見ないのでScreenとは完全に無縁となって
テレビそのものの認識が変わりました。

テレビは情報を伝えるツールだと思っていましたが、
そうではなく、まずテレビそのものが娯楽だということです。
テレビを見る時間が長い子供は学力が低いという
調査結果が世界で出ていることから、明らかです。

おまけに、マイナス思考が増長されたり、
国や社会に対する不信感・失望感が養われることにテレビが一役買っている。
これは不健全以外の何ものでもありません。

娯楽はテレビ・映画だけではありませんが、
Screenを通じてほかの2つにも接していることを考えると、
テレビや映画の影響がいかに大きいかを改めて感じます。

名君と言われた玄宗皇帝が楊貴妃を寵愛し始めたとたんに
政治に全く見向きもしなくなり、内乱が勃発し
国全体が大混乱したのは有名な話ですね。
その責任は、治世者としての自覚が欠けていた玄宗にあると言えます。

日本は民主主義の国です。その政治は民意の反映です。
責任の一端は、国会議員を選ぶわたくし達にあることを
決して忘れてはいけません。
わたくし達が娯楽に浸り、国や政治に関心を持たなければ、
国が弱くなるのは当然です。
いま、尖閣問題・竹島問題に見るように日本は
他国の侵略を受けても全く不思議ではない情況です。

完全に手遅れになる前に皆様の力を合わせて、
健全な日本を取り戻してまいりましょう。

そのためには娯楽と訣別する覚悟がなければ
とうてい無理なのではないかと思う今日です。
 
参考図書
 

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