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問いかけで深まる人間関係 [一日一歩前へ!]

わたくしの友人に、聞き上手な女性がいます。

口数はあまり多くないのですが、黙って話を聞いて
受け入れてくれそうな雰囲気があり、
仕事でもプライベートでも相手の公私にわたる話を聞くことが多い
という人です。

彼女自身も、相手が話したい欲求を汲んで
話を聞くようにしてきたお陰で、人の真理や人生について
勉強になることが多いといいます。

そんな彼女の、ある悩みを聞きました。

自分のことは話すのに、彼女のことは全く尋ねない人がいるというのです。
最初から最後まで自分のことばかり。
途中で彼女が話をすると、聞いてくれます。
でも彼女のことについての質問がない、というのです。

例えば「最近調子はどうですか?」「休みはどこかに行きますか?」
というようなことくらいなら、仕事上でも差し支えない質問です。

酷い場合は、何度か会っているにも関わらず、それすらもないとか。

普通は相手のことに興味があるなら
ことさら意識しなくても、自然に何かの疑問や質問が生まれるものです。
でも面白いことにその人は、「自分は人の話に耳を傾けるようにしている」
と言ったそうです。

そんな相手は会社でも、お見合いパーティーでも、
私的な間柄でも関係なくいるそうで、
会話は成り立っていて一見和やかな空気でも、
その実は相手は自分を知ろうともしないのだと思うと、
悲しく、虚しさを感じると言っていました。


わたくしは話を聞いた限りで、それは場合によるだろうし
一部の人のことだろうと思うのですが、
確かに自分のことばかり話す人や自己主張の強い人は多いなあ、
とは以前から感じていました。

それ程、自分のことを理解して欲しいという思いが切実なのでしょうか。
それ故に相手のことに関心を向けられない人も
中にはいるかもしれません。

相手自身のことを尋ねることは、すなわち、
「あなたのこと(話)に興味がありますよ」というサインです。
つまり自分のことだけで精一杯という時には質問は出てこないのです。
そしてこの質問が、人間関係でとても大きな意味があるのです。

というのは、恋愛は片思いでは成就しないのと同じで、
一方が興味をもたなければ人間関係は成り立たないからです。
これはどんな関係でも言えることです。

自分のことを多く話す人も、あまり話さない人も
自ら進んで話す情報はその人自身の一部でしかありません。
本当はもっと自分のことを知ってもらいたいと思っているし、
その機会を待っていることもあるのです。

わたくし達は何気なく会話の中で聞いたり、答えたりを繰り返しますが
どんな些細なことでも、相手に聞くことそのものが大事なのだ
ということに、わたくし自身が気付かされました。

会話にもバランスがありますから、相手のことばかり話されると
自分のことは話しづらいと思う時がわたくしにもあります。
その時にたった1つ、何か問いかけて下さると有り難いものです。

このことは、わたくしは知り合いよりも心で繋がる人間関係が欲しい、
と思っていた矢先に聞いた話でした。
相手に問いかけることが、相手への理解と、深い人間関係には
これほど不可欠なものだとは思いませんでした。
自分の行動と心の余裕を見る機会にもなりそうです。

大変いい教訓として活かして生きたいと思います。

 

 


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