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日本は大丈夫だと思う理由 [一日一歩前へ!]

先程、渡部昇一先生のニュースレターを読ませて頂いた。
『円高は日本への信頼と底力の表れだ』というタイトルだが、
それだけで内容は大体想像がつくと思う。

渡部先生はあくまで英米文学のご専門で経済評論家ではない。
進行する円高現象をご自身の視点で考察しておられるが、
それにしても、とても素人とは思えないレベルである。

最後のほうの一節はこのようなものである。

「日本の大災害は大変なことではあるが、日本人なら復興することは
確実である。世界がどんなに揺れ動いても、日本は安全だ。
日本に対するこの信頼感がドル売り、
円買いとなっているのではないか。
円高は世界の日本への信頼感の表れ、と見るべきである。」

毎日大震災のニュースを見、計画停電と物が少ない首都圏で生活していると
絶望的な気持ちになる。計画停電は夏まで続くというので尚更である。
希望を持てる要素が見えなくなってしまうのも無理はないと思う。

しかしこの円高現象によって、外国が日本の復興を疑いもなく信じていることを
日本人が見せられたような形になった。
このニュースレターを読んだ知人達の感想は
「元気が出た」「日本人みんなに読んでほしい」。
まったく同感である。

良くないニュースがほとんどを占める中、色々なところに目を向ければ、
いいニュースが必ずある。
現実には多少の不便があるが、だからこそ見るもの、聞くものを選ぶことが
大事なのである。

希望を持つにしても、誰か権威のある人や外国がそう見ているという
理由から安心するのではなく、
揺らがない信念というか、自分が心底信じるのが最も強いように思う。

沢山の情報の中には風評もあるし、政府には政府なりの、東電には東電なりの
言い分に都合のいい情報が発信される。
例えば米国大使のような人物の発言も、その国の国益に利するもので
あるのが前提である。
情報にはほとんどこうしたバックグラウンドがあることを
理解した上で見極める姿勢があれば、変な情報に踊らされることはない。

わたくしも震災直後は不安が強かったけれども、
4、5日後くらいから日本は大丈夫だと思うようになった。
その理由は簡単で、日本は原爆が2発も落とされても、
主要都市が一面の焼け野原になろうとも短期間で見事に復興した国だからである。
特に広島と長崎は、原爆投下後30年は草一本生えないと言われていたことを
知っていたからである。
そして大震災直後から日本全国が一体となって、命がけで救援活動を行い、
被災地を支援する動きが始まったことでその思いをますます強くした。
これが日本の、日本人の底力なのだ。

もちろんもう地震が起きないということではないので、備えは怠らずに
着々と進めるべきだけれども、心のどこかに希望を抱いて生きるのと、
不安と恐怖におびえながらその日を過ごすのでは活力が全く違う。

私の見るところでは、東京は物資が全くないわけではない。
神奈川や埼玉まで少し足を伸ばせば十分にあるという情報もある。
ただ非常に暗く悲観的なムードだけが充満しており、明るく振る舞うのも
許されない雰囲気があるのだ。
1300万人が一斉にマイナスモードになってしまっては
復興も遅れるのではないか。

街の活気も物資も少しずつ戻ってきたところで、
まだ平常な生活を送れる、損害の少なかった人は
そろそろ気持ちを切り替えてはどうだろうか。
元気にいきいきと暮らすことを、できる人から始めよう。

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