学校の国語の授業で「行間を読め」と言われた事を覚えておられる方も いるのではないでしょうか?わたくしは得意ではなかったけれども、 行間読みができると非常に役に立つことを、今になって感じています。 「行間を読む」とは「空気を読む」とほぼ同じです。 行間にあるもの、つまり文字や文章で表されない状況や心情といったものを 意識し、察することです。 言語外の情報に対する感覚を磨き続けると、 情報に対する感度が上がり、確かな目と判断力も養われます。 「1を聞いて10を知る」ことも夢ではありません。 学校では主に国語の授業でしかやらなかったと思いますが、 行間読みは、ジャンルを問わず文章全般、メディアの発信する 新聞、雑誌、テレビ番組まで全ての媒体に活用できます。 テレビ番組で行間を読むのはかなり難易度が高いのですが、 できないことはありません。 媒体が発信する情報の行間を読む事ができれば、情報発信側の意図を 読み取る事ができます。対象が小説からメディアの発信情報に代わっても それが行間読みの主目的に変わりはないのです。 我流ではありますが、わざわざ行間読みの特別なトレーニングをしなくても このブログを読んで下さる皆様の日常の範囲内で行間読みが できるようになる方法を披露しようと思います。 これはわたくしが数年かけて行ってきた事をまとめたものです。 ①テレビ、できれば新聞からも距離を置く(見るのをやめる) 対象から距離をおいて、ちょっと遠くから眺める、その距離感が 物事の本質をつかんだり行間を読む事を容易にします。 その点で行間読みが一番簡単にできるのは、やはり活字です。 それもその日のうちに状況が変わるような媒体は避けたほうがいいので、 雑誌よりも本のほうをおすすめします。 先にも書いたように、テレビでの行間読みは最も難易度が高い上に 情報操作が最も激しいので避けるべし。 まずは簡単なところで練習を積む、これが上達のポイントです。 ②正しい知識を知る、学ぶ 政治、経済、歴史、防衛、軍事、どんな分野でも正しい知識を自らもつことは 情報の真偽を見分ける基礎です。 正しい知識を伝えるもの、論理的に正しいもの、思想的に健全なもの、 裏付けがきちんとあるなど、いわゆるスジのいい書物を読みましょう。 どの本を選ぶかは大切ですが、名著と言われるものなら間違いありません。 (売れている本が名著とは限らないので、ご注意を。) これで①のトレーニングも同時にできます。 聞くところによると、情報操作が入っていないテレビ番組はなく、 動物番組でさえも情報操作が入っていると言われます。 詳しい理由は後述しますが、テレビ・新聞からきちんとしたスジのいい知識を 得る事はまず不可能と心得ましょう。 ③自分で情報発信をする 大多数の人は情報を受け取るだけです。しかし発信側になってみると、 書き手の言葉遣いや、どの視点でものを見ているのか、といった要素が 気になるようになります。私自身が、文章を書くようになって初めて 書き手の意図のような、それこそ文章に書かれていないことがわかるように なりました。 やはり、同じ立場にならないとわからないことはあるものです。 たとえばブログで、①②で読んだ本の書評を書いてみたり、 日本の政治や危機に対して自分の意見を表現してみてはどうでしょうか。 短くてもいいので、自分の言葉で、縷々つらつらとではなく論理性を 気にしながら、きちんと文章を書いて発表することは立派な情報発信です。 文章でまとめる事で①と②で得た情報を整理し、活用する事ができますし 発信する事で更に情報が必要ということも自覚することができます。 「今日は○○という本を読んだ。何ページのどこどこが面白い」 というような、ほんの1行で十分です。 誰かに読んでもらう事やほめてもらう事が大事なのではなくて、 情報を発信する事の練習だと割り切ってやってみましょう。 この3つのポイントはどれからはじめてもいいのですが、 同時並行してやることで素晴らしい相乗効果があることは、 わたくしが身をもって感じています。 情報操作や洗脳というのは受け手の無意識のうちに、それとわからないように そっと行われるものです。かつてGHQが日本占領期に行った 洗脳プログラム「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム (日本人に戦争に対する罪を植え付けるブログラム)」の一環である ラジオ番組では、「(あくまでアメリカにとっての)8割の真実と2割の嘘」 を交えて大東亜戦争を語る事で、日本人全員に贖罪意識を 植え付けるのに見事に成功しました。 占領はとうの昔に終わりましたが、メディアによる情報操作は今でも続いています。 大手メディアはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌全て連携しているため、 どれも情報操作の主体なのです。そしてこれによって世論は形成されています。 つまり世の中の99%の情報・意見は情報操作がかかっていると心した方が良い のです。 できるだけポイントを絞ってお伝えしてみました。 それでも難しいと思われるかもしれませんが、情報が溢れるこの社会の情報は あまりにもスピードは早すぎるし、量は多いけれど偽情報や、いい加減なもの ばかりです。 そんな環境で、情報に対する確かな目とセンスは一朝一夕で身につけられる程 簡単なことではありません、と言いたいのです。 しかし「行間を読む」ことの基本、すなわち、その世界から距離をおいて、 ちょっと遠くから眺める、その距離感が物事の本質をつかむことを容易にするの ですが、ご紹介した3つのポイントもそれが基本にあります。 実証されたわけではありませんが、「行間を読む」ための3つのポイントが 意図的な情報操作にかからないだけではなく、洗脳からも抜けることができる その糸口になるかもしれません。 ぜひ、やってみて下さいませ。
”行間読み”のすすめ [一日一歩前へ!]
2011-10-19 21:57
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